2007年09月
2007年09月30日
海ほたる
これは、今から4年半前、川崎と木更津を結ぶ有料道路“アクアライン”(通行料金が高いので有名)のおへそにある“海ほたる”の駐車場で撮ったものだ。
この頃はこの頃で、それなりの悩みはあり、“自分は努力している割には、大して報われない”等と身勝手な事を考えていたが、2003年の春頃というのは、今思えば、その後自分に降り掛かる巨大な2つの喪失をまだ全く知らないでいた事になる。
そう思うと、過去の自分に色々教えてやりたくなって来る。
詮無い事だが…。
今から考えると、『世界の中心で、愛をさけぶ』『THE JUON』という日米の大ヒット映画に出演、久しぶりに“キリン一番搾り”のCMで役所広司さんとも共演できたし、2003年は、決して悪い年ではなかったはずだ。
足るを知ろう。 まだ全く足りないが…。
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2007年09月29日
夢の工場
“夢の工場”東宝撮影所のすぐ横を流れる小川。
春になると桜がすごく綺麗で、この辺りを歩くだけで幸せな気分になれる。
下は、映画『隠し砦の三悪人』(’58)撮影時、東宝撮影所内の三船敏郎、志村喬、上原美佐。
皆、とても良い顔をしている。
彼らも、きっとこの川べりを歩いたに違いない。
そう思って、ここを歩くと、また別の幸せが感じられる。
素晴らしい映画というのは、たった一回しか観ていなくても何度も何度も味わえるものなのだ。
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2007年09月28日
世界のクロサワ
次の出演映画の衣装合わせに、東宝撮影所へ行った。
この映画は、私にとって一生の思い出になるに違いない、とても重要な一本だ。
何故なら… まだ詳しい事は書けない。
この微妙なヘア・スタイルは、作品内容とは直接関係ない。
『水の旅人』(’93年/大林宣彦監督)と『スパイ・ゾルゲ』(’03年/篠田正浩監督)も、私の中で非常に大きな記念碑となった映画だったが、両作品で一緒だった東宝コスチュームの千代田さんと久しぶりで会え、嬉しかった。
彼は今、リメイク版『隠し砦の三悪人』の衣装を担当しているという。
先月の初め、未完成だった新社屋の壁画『七人の侍』が、青空に映えていた。
偉大なる黒澤明監督は、21世紀の今もこの東宝撮影所で光り輝いている。
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2007年09月27日
満月の夜に
これは現在の私の状態を簡略化し模型で表現したものだ。
幾つかの悩みや問題は、未だ解決の糸口が見つからないまま放置されてはいるものの、今の所は、まだ自身の存在を直ぐに左右するほどの脅威ではない。
心も身体も、あの光り輝いていた’80年代と比べると、相当ガタが来ており、もはや修復不可能な箇所も散見されるが、同世代の多くの社会人たちと比較してみると、仕事柄、結構、華やかな部分も多い。
腹の中及び内蔵には、他人には言い難い“暗部”も確かに存在はするが、生来の“青臭さ”と無知、それに名古屋から東京へ拠点を移してからの16年の間に、半ば無理矢理に獲得した“楽天性”が、それを辛うじてカバーしている。
つまり、一言で言うと、“まだまだ大丈夫みたいだョ”という事だ。 ア~メン。
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2007年09月26日
Alone again
いつだったか何だったか、サザンオールスターズの桑田佳佑が、“僕が世界で一番好きな曲は、ミーナが日本語で歌った「砂に消えた涙」かもしれない”と言っていた事がある。
以前、この写真日記に、“私が世界で一番好きな曲は、大貫妙子の「黒のクレール」です。何故なら、この曲の中には私の全てがあるから”と書いた。
しかし、もしも、“どうしても、もう一曲あげて欲しい”と言われれば、恐らくは、ギルバート・オサリバンの’70年代の大ヒット曲「Alone again(naturally)」と答えるだろう。
いつも聴いているNHKラジオ講座「ものしり英語塾」で、先週、この歌の歌詞の本当の意味を知り暗い気持ちになったが、名曲というのは、何処か陰りがあるものなのかもしれない。悲しいけれど透明感のある、本当に美しい曲だと思う。
時々、ふと淋しい気分の時、私の頭の中で、いつの間にかこの曲がオン・エアされている。
at 21:01|Permalink│