2010年10月
2010年10月31日
2010年10月29日
2010年10月28日
エクスペンダブルズ
※傭兵軍団“エクスペンダブルズ=消耗品”を率いるリーダーのバーニーは、ナイフの達人・リーや、マーシャルアーツの天才・ヤン、大型銃器のスペシャリスト・シーザーらと数々の危険な任務を遂行して来た。ある日、バーニーは謎の依頼人・チャーチに、教会に呼び出される。依頼内容は、南米の島国ヴィレーナで圧政を敷いている独裁者の殺害だった…。
シルベスタ・スタローンが監督、脚本、主演の一人三役をこなしたアクション超大作というばかりでなく、“豪華スターのあり得ない競演”ジェット・リー、ミッキー・ロークにブルース・ウィリス、さらにドルフ・ラングレン、そして久々のスクリーン復帰となったアーノルド・シュワルツェネッガーと、夢のような顔ぶれがスタローンの号令の下、参集した。※
スタローンという人は、いつまでも何処までも“イタリアの種馬”なのだと思った。つまりは、未来永劫、“ちょっと洗練された作品”を作る気がないのだという事が良~くわかった一本だ。
シュワちゃん&ブルース・ウィリスが、ただのゲスト出演なのには正直、ガッカリ。そりゃ半分、詐欺ですがな。
アジア代表のジェット・リーが時折、“オール阪神”に見えつつも大健闘。でも、だったら、我らが真田広之の本格アクションが見たかったなぁ。
よし。もう、こうなって来ると、ストーリーや辻褄なんかは、どうでも良かとです。でも、ワシは思うんや。パート2では、やっぱり、もう少し“シャレっ気”が欲しおますな。
スタちゃんよ、次回はほんのちょっとで良いから、映画に、ウディ・アレン先輩を振りかけてよ(意外にも以前、彼らは共演している)。そんで、今さら、洗練なんぞされていなくても良いから、あんたらぁ“団塊の世代”が、ひと時、クスリと笑える様なエスプリを魅せて欲しいぜよ。
それが、“クール・ダウン”して行くスター達の“粋”というものやで!
それから、日本バージョンの製作者よ、エンド・クレジットに、長淵某の、本編とは全く関係ない歌を繋ぐな!観客にとっては、ただの迷惑。本日のチネチッタの客席も、最後の最後で皆、大いにシラケていた。本当にいつもいつも、観客が一番の被害者だよ。
だけど、既に製作が決定しているという続編も、私は必ず見に行くっちゃ。だって、そうは言っても、結構楽しめたからネ。
2010年10月27日
エル・トポ
※伝説的なカルト映画として知られる1969年のメキシコ映画。リバイバル公開中。
前半は、特に最強のガンマン「エルトポ」を主人公とした西部劇の体裁を取るものの、神秘主義や無常観が漂う前衛的な空気が見るものに強烈な印象を残す。
“もしフェリーニが西部劇を、クロサワがキリスト映画を撮ったらこうなったであろう”と絶賛された。※
しかし、私は、黒澤明はこの映画を認めなかったのではないかと思う。
フェリーニよりはパゾリーニに、黒澤明よりは鈴木清順に近い“にじみ方”だ。
ぼんやりとした独特の疲れを感じた後、BS-11で、久しぶりに、映画『インサイド・マン』(2006年/スパイク・リー監督)を観た。
交渉する刑事→“こんなに長く銀行に立て籠っていると、色々と不便じゃないのか?”
強盗犯人→“近々、ケーブルテレビを引く予定だ”
ラストには、ちょっと不満が残るが、台詞が良くこなれていて、洒落ている。脚本家とは別に、ダイアログ・ライターがいるのかもしれないが、私がアメリカ映画を観ていて、「エエなぁ」と思えるのは、こんな瞬間だ。